wagashi

wagashi asobi

ローズマリーのハーブや、柚子やイチゴが使われた彩り豊かな葉っぱ型の「らくがん」。まるごとのイチジクやくるみ、イチゴがゴロゴロ入ったにぎやかな「羊羹」。
味も見た目も楽しめる、そんなユニークなスイーツを生み出しているのが、稲葉基大さんと浅野理生さんの和菓子職人ユニット「wagashi asobi」だ。

東京で見つけたクリエーションの可能性

 都内大田区にアトリエを構えるwagashi asobi の活動は幅広く、写真家、イラストレーター、陶芸家など、さまざまなジャンルとのクリエイターたちと積極的にコラボレーションを行っている。
「違う世界観を持った人たちと一緒に仕事をすることは、wagashi asobiにとって、とても大切なこと。僕たちには、結局、和菓子職人として学んできた発想しかないんです。彼らの才能やアイディアに触れることで、新しいwagashi asobiを生み出せている気がします」と稲葉さん。
 仕事の依頼がきて初めて、課題となるハードルが目の前に現れる。そこをどう乗り越えていくか考えていくうちに最終的には自分たちだけでは思いもつかなかった作品が出来上がるのだという。
「東京は、イベントの数、人との出会い、自分たちを発信するチャンスも多い。今のように、いろんなジャンルのクリエイターやアパレル、メーカーの方たちと和菓子を介して仕事ができているのは、この街だからこそだと思っています」と浅野さん。

和菓子職人を子どもが憧れる職業にしたい

 そんな2人にこれから挑戦をしたいことをうかがった。
「挑戦というより、いい意味での“現状維持”です。作品は別として、wagashi asobiの商品は、羊羹とラクガンのみ。今後も増やすつもりはありません。
 老舗の伝統や信頼を重視する和菓子界では、実は独立する人が少ないんです。僕たちは同世代や後輩に独立という選択肢のひとつを提案できるようになりたい。それに、パティシエに憧れる子どもたちは多いけれど、和菓子職人を目指す子はまだまだ少ない気がします。夢のある職業として子どもたちの目に映るような仕事をしていきたい。欲張り過ぎず、広げ過ぎず、自分たちがしっかりと継続できる範囲で“仕事を続けていく”ことが重要だと思っています」と稲葉さん。

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Photograph : Takahashi Ide

Edit : Maki Arai