tadahito ishibashi

繊細な作業の中で、プロダクトがいい表情をする瞬間を見つける

プロダクトデザイナー 石橋忠人

 普段の仕事も、そんな緻密な作業の繰り返しである。ミクロな世界に、思いを込める仕事ともいえるだろう。さらに最近は素材との面白い出会いも増えており、徐々に製作の幅が広がってきていることも実感しているという。
「墓石を販売しているメーカーの、石を使った生活用品に関するコンペにも参加しました。アイデアを練る段階でリサーチしていたら、石が水を吸うという性質を持つことがわかったんです。そこで『これは自然加湿器になるかもしれない』と思い、石に水を吸わせるために特種な技術で細かな溝を掘りました。今は、電気を使わず安全な加湿器として機能させるべくブラッシュアップしているところです」
 フレッシュな素材や仕事のスキームと出会いながらも、ディテールへのこだわりは一貫して外さない。プロダクトが一番「いい顔」をする瞬間を見つけるために、彼はこれからも繊細な手仕事を続けていく。

【profile】

いしばし・ただひと

1970年生まれ。KENWOODにてインハウスデザイナーとして8年の経験を積んだ後、ビジネスコンサルティング会社に転職。大手電機/医療機器メーカーのデザインコンサルティングを行う。KENWOODで培ったデザインスキルと、ビジネスコンサルティング会社で得たビジネスの知見をもって2005年に独立。家電/情報機器/医療機器等の国内外の大手メーカーをクライアントにもつ。日本デザイン振興会グッドデザイン中小企業庁長官賞等受賞多数。経済産業省デザイナー海外派遣事業選抜デザイナー(2010/2011年)。

credit

Photograph : Takehiro Goto

Edit : Satoko Nakano

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